本日11月2日、月探査情報ステーションは満18周年を迎えました。
1998年11月2日、「インターネットシンポジウム ふたたび月へ」としてスタートした月探査情報ステーション。当時は宇宙開発事業団、文部省宇宙科学研究所などが、月探査衛星のプロモーションのために立ち上げた時限サイトでした。その後コンテンツの充実とともに固定化され、現在に至っています。
18年という時間は、1人の子どもが生まれてから高校を卒業してしまうくらいの長さがあるわけで、このサイトの歴史の長さをしみじみと感じます。
誕生日を迎えると自分自身を振り返る方も多いと思いますが、編集長(寺薗)も、11月2日になると、月探査情報ステーションの数多くの思い出を振り返ります。スタートは宇宙開発事業団の中のワークステーションをサーバーに仕立て、仲間とワイワイいいながら作り上げた、まさに手作りのコンテンツでした。
そこからページが増え、通年公開となり、アポロ疑惑によって注目され、コンテンツへの予算が投じられなくなって1人で運営に歯を食いしばり、私の会津異動とともにブログという新しいスタイルを作り、やがてJAXAのドメインから外れて真の意味での独り立ちを果たし、サポーターを得て新たな再スタートを切り、コンテンツから本が生まれ、中秋の名月の日にアクセスが集中するようになり…そして、今年は念願の、サイト設立以来最大規模のリニューアルを行うことができました。
リニューアルは、というよりは月探査情報ステーション自体があまりにも大きく、まだ完全に終了しているわけではありません。一部のコンテンツは旧サイトデザインのまま残ってしまっていますが、こちらも順次新しいページに移設すべく頑張っております。
改めて、山登りで登ってきた登山道を振り返るように、下をみて「ああ、ここまできたんだなぁ」という実感が湧き上がってきます。ただ山登りと違うのは、決して頂上がないということです。月探査情報ステーションの道筋は常に上り坂、そして上は雲に隠れて見えません。ときおり落石があるかも知れません。そんな中でも、月探査情報ステーションのミッション「最新の月・惑星探査の情報を」「わかりやすく」「正しい内容で」伝えていくという使命を改めて噛みしめながら、この道なき斜面をこれからも進んでいきたいと思います。
登っていけるのはひとえに、ご覧になって下さる、あるいはTwitterで反応して下さる、Facebookで「いいね!」を押して下さる…支えて下さる皆様のおかげです。この18周年という機会に、皆様に改めて感謝申し上げます。
もはや私のライフワークとなったこの「月探査情報ステーション」。人類が宇宙へ挑み続ける限り、その営みを確実に伝え、残し、広めていきたいと思います。
今後とも月探査情報ステーションをどうぞよろしくお願いいたします。
2016年11月2日
「月探査情報ステーション」編集長 寺薗 淳也