中国の次期月探査機嫦娥3号について様々な情報が出始めています。新たに、着陸地点が「虹の入り江」になったこと、また月面での活動が3ヶ月程度になることがわかってきました。
着陸地点については、ほかにも神酒の海、湿りの海、ケプラー・クレーター、アリスティルス・クレーターが候補となっていましたが、平坦であることを考慮して虹の入り江を着陸地点と選定したとのことです。すでに嫦娥2号がこの領域の詳細写真を多数撮影しており、今後はこのデータを元にして、より詳細な着陸地点を選定するものと思われます。
また月面車については、活動機関は3ヶ月以上、重さは100キログラム以上と非常に大型であることが明らかになりました。なお、名前については一般公募で決定するとのことです。
3ヶ月は、月面の昼と夜という極端に温度環境が異なる時期を何回も通過することを意味します。このため、折りたたみ可能な太陽電池を使い、夜の時期は折りたたむことで太陽電池へのダメージを最小限に抑えるという工夫を開発した模様です。
無人でのローバー探査のために、地形判別能力などを備えた自律探査機能が搭載されているようです。自律走行モードではある程度の障害物を乗り越えることができます。また、地上からのサポートも予定されており、ローバーが取得した画像はそのまま地球へと送信されます。また、着陸機を中継して地球へと送信することも可能です。
・人民網日本語版の記事(2つ)
http://j.people.com.cn/95952/7749209.html
http://j.people.com.cn/95952/7748379.html
・嫦娥計画 (月探査情報ステーション)
https://moonstation.jp/ja/history/Chang_e/