ルナー・リコネサンス・オービターは、このほど、人類初の月面着陸である、アポロ11号の着陸点を撮影しました。
上の写真は、アポロ着陸点(写真左側 “Apollo 11 Site” と書かれている場所)付近の全景を写したもの、下は、着陸点の周辺を拡大したものです。
着陸点から右(東)側、ウェスト・クレーター(West Crater)付近には岩がごろごろした領域が広がっています。最初の着陸地点はここのどこかになるはずでしたが、岩が着陸船に乗り上げたら、最悪の場合着陸船が横転し、宇宙船は二度と地球へ戻れなくなってしまいます。アームストロング船長が沈着冷静な判断でこの領域を避け、その先にある平らな領域に着陸船を誘導、無事着陸に成功しています。
下の写真では、着陸船の4本の脚がはっきりと写っています。また、宇宙飛行士が歩いた跡と思われる細長い筋が、右側へと伸びているのがわかります。着陸船の南側(下)に置かれているのは、当時設置した測定器かも知れません。
上の写真の寸法は約742メートル四方です。
アポロ11号着陸点の写真は、7月に公開されていますが、このときにはまだ探査機の高度が高かったため、解像度がそれほど高くありませんでした。今回は観測軌道(高度50キロメートル)からの撮影のため、高い解像度の画像を得ることができました。
Photo: NASA/GSFC/ASU
・アポロ11号着陸点の写真 (NASA: 英語)
http://www.nasa.gov/mission_pages/LRO/multimedia/lroimages/lroc_200911109_apollo11.html
・ ルナー・リコネサンス・オービター、アポロ着陸点を撮影 (月探査情報ステーションブログ、2009年7月18日)
http://moon.jaxa.jp/blog/index.php?itemid=111&catid=17
・ルナー・リコネサンス・オービター/エルクロス (月探査情報ステーション)
https://moonstation.jp/ja/history/LRO/