市川です.
先にAIについてコメントをいただきました神奈川県在住の男性から,次の20のコメントに対して追加参考情報の紹介がありましたので,そのまま,掲載させていただきます.
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Deep Space 1で実験されたAI技術応用のリモートエージェント(RA)専用のホームページは
http://rax.arc.nasa.gov/
です。RAに興味ある方は是非覗いてみて下さい。多くの関連技術論文がダウンロードできます。そのなかに火星ミッション向け自律ローバーへのRA応用がありました。タイトルは以下の通り。NASAが有人火星探査に向けた準備でしょう。
Autonomous Rovers for Human Exploration of Mars.
John Bresina, Gregory A. Dorais, Keith Golden, David E. Smith,
Richard
Washington. In Proceedings of the First International Conference
of the Mars Society, Aug/98.
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有人火星探査の関係で少し補足説明させていただきます.
このペーパーが発表されたthe Mars Society (http://www.marssociety.org/
)は国内でも評判になった「マーズ・ダイレクト」の著者のロバート・ズブリンが中心になって1998年に設立されました.
1998年は前年のMars Pathfinderの成功,Mars Global Surveyorから送られてくる画像から,火星探査の機運が非常に高くなった時期でした.この時,JPLとJSCは協力して,JPLの火星探査プログラムを有人火星探査ミッションのためのプリカーサミッションとして位置付け,有人火星探査を行うのに必要な火星の環境測定などをはじめとして様々な探査を行うことを考えていました.そしてJSCが有人火星探査の研究に関する協力を各国の宇宙機関に呼びかけた時期でもありました.NASAのAmes研究所は先に紹介しましたローバ関係の研究を行っていることもあり,紹介していただきました発表を行ったと考えられます.(有人火星探査ミッションはJSCのインハウスの研究で,将来のミッション提案を求められた時に対する準備という位置付けです.)
しかし,1999年のMars Climate Orbiter,Mars Polar LanderとDeep Space
2の連続した火星探査ミッションの失敗によって,NASAは火星探査ミッションのシナリオの大幅な見直しを余儀なくされました.
Mars Exploration Programについては次のサイトが参考となります.
http://marsweb.jpl.nasa.gov/
Mars Odyssey 2001 Orbiter は今年の4月7日に打ち上げされ,10月20日に火星に到着の予定です.
2003年のミッションでは2台のローバ送られる予定で,
"Using images and spectra taken daily from the rovers,
scientists will command the vehicle to go to rock and soil targets
of interest and evaluate their compositon and their texture
at microscopic scales."
と紹介されていることから,これらのローバはSojournerと同様な運転方法が行われると推測されます. |