第2回パネルディスカッション「月面車」
No.
6 |
2000年12月27日【水】13:04 |
寺薗
淳也 |
寺薗です。
今は、出張先の岡山から書き込んでおります。
市川さん、永井さん、メールどうもありがとうございました。市川さんにはさっそく、リプライまでしていただきまして、ありがとうございます。
永井さんの発言にもありましたが、皆既月食の方、私も中継チームの皆様のお手伝いをほんのわずかですがさせていただくかと思います。
さて、市川さんがまとめられた月面ローバなどについての現状やまとめですが、これをできれば、まとめて「参考資料」というページにしてしまおうかと考えております。
これをシンポジウムのトップページからリンクして、発言をしたり興味を持った方などにみていただけるようにしたいと思っております。市川さん、いかがでしょうか?
また、そのページには月面ローバを考える上で役に立ちそうなリンク集などもつけてみたいと思います。いわば、ごく小さな「月面ローバのためのポータルサイト」という感じでしょうか。
こういったページがシンポジウム後も残れば、成果としてすごく役に立つと思いますが… |
No.
8 |
2000年12月31日【日】15:36 |
寺薗
淳也 |
寺薗です。
年末はいろいろと忙しいですね。書き込みが滞ってしまいまして、失礼しました。
市川さん、ご賛同いただきまして、どうもありがとうございました。早速年明けから、ページを作っていきましょう。
さて、そろそろ月面ローバについても、本題に入ってきてもよい頃ですよね。
ローバといえばどちらかと言えば火星が有名になってしまっていますが、月関係も研究が進んでいると思います。この辺の現状について、もしよろしければ簡単にまとめていただけるとうれしいです。…これは市川さんかな?
また、シンポジウムを訪れた方にも、「ローバでこんなことができるのでは?」というような、ご提案を頂けるとうれしいです。決してあまり専門的なことにこだわらなくても結構です。時期も時期、「初夢を見た」みたいな感じでご提案を頂ければと思います。
このあたりは、永井さんと2人でご紹介していきましょう。
これが年内(というか、20世紀)最後の書き込みになりそうですね。また来年もパネルディスカッションをご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。 |
No.
9 |
2001年01月09日【火】13:34 |
寺薗
淳也 |
明けましておめでとうございます。寺薗@JSFです。
いよいよ「宇宙の世紀」「月の世紀」の開幕ですね。月面にふたたび人類が戻る日が、今世紀のどこかでやってくることを信じたいものです。
年明け早々、年末の仕事の残りやら風邪やらで、レスポンスが遅くなってしまいまして申し訳ありませんでした。早速ですが、「宿題」のローバについてのポータルページを作ってみました。といっても、まだ、市川さんがまとめられたリンクの部分だけなのですが…
http://moon.nasda.go.jp/ja/symp/2000/symp2/rover.html
にて、ご覧頂けます。
「こんな情報が欲しい」「こういう構成にして欲しい」といったコメントなどございましたら、ぜひ下のコメント欄から私たちにお伝えください。
では、正月気分を忘れて、そろそろシンポジウムに本腰を入れていくことにしましょう。 |
No.
10 |
2001年01月09日【火】17:47 |
市川
誠 |
市川です.
本日はローバによるミッションについて少し考えてみたいと思い,発言させていただきます.
日本のSELENEプロジェクトにより,周回軌道から1画素約10mの分解能の情報が得られることが計画されています.この解像度はApolloミッションの時に月の軌道上のLunar
Module (LM)から撮影した画像とほぼ,同じの解像度といわれています.
対象物が認識するには複数の画素が必要ですので,例えば凹凸が判断できるようになるには最低,縦横5×5画素位必要になりましょう.すると,50m×50m位の対象物でやっと何かの存在を認識できるようになる訳ですね.宇宙仕様のハッセルブラッドでLMから撮影した月面の写真を1600dpiのスキャナで取り込んだことがあります.その画像をコンピュータの画面に表示してびっくりしたのが,写真を裸眼で見ただけでは判らなかったクレータがいたるところにあることでした.
(このような写真が近くにありましたら,是非,皆さんもやってみてください.
なお,印刷した写真は200dpi程度の解像度しかありませんので,このようなクレータは浮かんできませんので注意を.)
月面を移動するローバのサイズは,1970年代に月を探査したLunokhodでも長さ約2mです.このサイズですと,例えば50cmのクレータでも走行の障害となりますので,ローバが月面を移動する経路は,実際に月面に降りてみないとわからないというのが現在の認識ですね.
さて,ローバによる月面探査は,地球におけるリモートセンシングに対するグランドトルースという役割に対比されると思います.そこでローバでどのようなことができるか,考えてみたいと思います.
- 画像取得
分光画像を含めて画像取得は,ローバによるミッションとして一番最初に考えられるものです.月面の状況の観察はもちろんのこと,カメラのマクロ機能を使うことで月面に点在する月の石の観察に使うことが期待されます.この時,石の表面に付着したレゴリスを除去して石の表面が直接,観察できる方法についても併せて検討する必要がありますね.また,石を割ってその結晶構造が見られたらと考えます.
さて,地球上で地質学者はその地形の周囲の状況(断層等)などの全体像を把握してから,例えば断層の各部分の地質調査・分析を行います.このように地形の観測というのが欠かせないのですが,月の上でこれが同様に意味のあることなのかどうか,私にはよくわからず困っています.月では過去の数多くの隕石の衝突により非常に月面があらされています.このため,このような断層のようなものを見つけることが不可能かな,という考えが浮かんできます.
ここら辺について,詳しい方がいらっしゃいましたら,ご発言ください.
- 測量
リモートセンシングデータの対比という点から,「月のどの場所を探査しているか」という情報は非常に重要です.地球上であれば,現在,GPSが利用できますので,経緯度は非常に正確なデータを得ることができます.月は残念ながら,まだ,GPSが必要な開発段階に入っていませんので,他の方法で位置を知ることが必要になります.
ランダーとの組み合わせにより,地上で行っているような形で,月面の地形の測量(距離,高度)などが測定できると考えられます.
例えば月のクレータの精細な地形観測データが得られたら,クレータ学の分野で役立つということはないでしょうか?
ご興味のある方,ご意見をお聞かせください.
- ランダーとローバの組み合わせによる月面分析室
将来のサンプルリターンミッションにも関係しますが,例えばランダーに分析装置を搭載し,ローバで石のサンプルを集めてきて,分析装置にかけるというシステム構成も考えられます.これにより,ローバに搭載が困難な大型分析装置をランダーに搭載することで月面分析室,なんというものができるかもしれません.
このようなシステム構成で実現が期待されるサイエンスミッションのアイディアをお持ちの方,ご発言ください.
- 月面の運搬人,ローバ
ローバで人工月震源となる複数の爆薬をランダーから所定の距離離れた場所に運んで埋設します.ランダーにはピックアップを搭載し,爆薬を順次,作動させることで月の表層の内部構造を分析するデータを取得します.
皆さんからのローバの探査に関するアイディアのご発言,お待ちします. |
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