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マーズ・エクスプロレーション・ローバ トピックス

2004年3月1日〜10日
「スピリット」の総走行距離が300メートルを超える (2004年3月10日14:00)
クレーター「ボンネビル」を目指して疾走中のローバ「スピリット」は、総走行距離が300メートルを超えました。
火星の第64日(アメリカ現地時間では3月8日)が終わった時点での総走行距離は314メートルとなっています。この日は、午前中には約18メートル走行し、その後自立走行で11メートルさらに走行しました。いま、ローバが走行しているところはかなり岩だらけの、条件の厳しい場所のようです。そのため、ローバも相当苦労しているようで、障害物を目の前にして前進・後退を繰り返したりしたようなこともあったみたいです。
さらに、ローバはいよいよ「ボンネビル」の傾斜部分にかかりつつあるようで、今日の走行が終わったときには、「スピリット」は15度ほど傾いて止まったようです。
この後は、太陽の観測(日食なども含まれるのでしょうか)や周辺の観測を行った後、またドライブに復帰することになります。
ローバの活動状況 (英語。内容は更新されている場合があります)

日食観測の写真が届く (2004年3月10日10:30)
「オポチュニティ」が撮影した日食の写真
下のトピックスにもあった、日食観測の写真が届きました。これは、「オポチュニティ」のパノラマカメラで撮影したものです。
写真の左側は、火星の衛星ダイモスによる日食(といっても、小さくてよくわかりませんね)。右側は、衛星フォボスによる日食です。フォボスの方は、左下にちょっと欠けているところがありますので、ややわかりやすいかと思います。

ローバで日食を観測 (2004年3月9日11:40)
今回の2台のローバは、今度は日食観測にチャレンジすることになりました。といっても、もちろん地球の月による日食ではありません。火星の月による日食です。
火星にはフォボスとダイモスという、2つの衛星(「月」)があります。これまでも、バイキング着陸船やマーズ・パスファインダにより、火星の衛星の観測は行われてきました。しかし、直接日食を観測するとなりますと、これははじめての試みになります。
既に、「オポチュニティ」のパノラマカメラにより、2つの衛星が太陽の方向にいる様子は捉えられています。さらにこれに「スピリット」も加わって、今後約6週間くらいをメドに、この衛星の観測を行うことになっています。そしてアメリカ現地時間の10日には、フォボスによる日食のシーンがみられることになるかもしれません。
コーネル大学のジム・ベル (Jim Bell) 博士は、「他の天体での表面での日食というのは、わくわくする現象であり、歴史的でもあり、もちろん単純にいってすばらしい現象である。」と述べています。
フォボスとダイモスは、火星の回りを回る小さな衛星です。フォボスの大きさはさしわたし27キロ、幅18キロほど。ダイモスはその半分くらいしかありません。共に、じゃがいものようなやや細長い形をしています。
すばらしいことはもちろんなのですが、科学的にみてもこの観測は重要です。今回の観測によって、火星の衛星の軌道をより詳細に決めることができる可能性がありますし、うまく観測ができれば、これらの衛星の形についても新しいデータを得ることができるかも知れません。
ローバのパノラマカメラは、定常的に太陽の観測を行っています。これは、太陽をみることによって、火星の大気の様子を観測するためです。このチャンスを使って、日食の観測を行います。しかし、火星の衛星は火星に近いところを回っているために速度が速いのです。ダイモスが太陽の前を通過する時間は50〜60秒くらい、フォボスはたった20〜30秒しかありません。非常に厳しいタイミングでの観測になります。
ただ、地球のように劇的な皆既日食は期待できません。地球の場合、偶然にも太陽と月のみかけの大きさがほぼ一緒なので、タイミングによっては美しい皆既日食を楽しむことができます。しかし、火星は地球から離れているため、空における太陽の大きさは地球の3分の2ほどになります。火星の衛星は小さいですが、火星の近くを回っているため、この日食のときには、フォボス(大きい方)であっても太陽の大きさの半分くらいになるでしょう。それでも「じゃがいも」による皆既日食は、人類がまだみたことがない光景です。どのような世界が展開されるのでしょうか。

ちりを集める磁石 (2004年3月8日14:50)
ローバに磁石が搭載されているのをご存じでしょうか? この磁石は、火星の大気中などにあるちりを集めるためのものなのです。
火星の大気中には大量のちりが舞っています。こういったちりは鉄分を含んでいるため、磁石を使えば集めることができます。もちろん、ちりを調べるという重要な目的はあるのですが、この磁石があるおかげで、磁石周辺は、ローバの中でも「最もきれいな場所」(磁石を開発したデンマーク・コペンハーゲン惑星科学センターのモーテン・マッドセン(Morten Madsen)博士)になっています。
すべてではないにしても、ほとんどのちりが鉄を含んでいるため、こういったことが可能になるのです。磁石は、ローバには3セット搭載されています。1つは岩石研磨装置の脇についていて、岩石を削った際に出てくるちりを捉えて分析します。もう2つは、ローバの前の部分に取り付けられていて、空中のちりを捉えます。ちりを捉えた後、アルファ粒子・X線スペクトロメータ小型熱放射スペクトロメータを使って調べます。

火星の100日、そしてさらに遠くへ (2004年3月8日10:50)
「スピリット」が火星に着陸したのは、まだおとそ気分も抜けない、1月4日のことでした。それから既に2ヶ月以上。2台のローバが火星で過ごした日数は、2台の合計で、火星日で100日を超えました。
「オポチュニティ」は、大発見のあとも引き続き、岩が露出している地域の調査を行っています。「ラスト・チャンス」と名付けられた岩の調査では、114枚の顕微鏡カメラの写真を撮りました。このためには、ローバに対して400以上の命令を送り、200回にわたってロボットアームの位置決めをしなければなりません。このような複雑な操作を、しかも、相手は1億キロ以上も離れた火星の表面にいるローバに命令しているのですから、技術者チームの苦労は並大抵ではありません。
クレーター内の岩の調査が終わると、「オポチュニティ」はクレーターの外に向けて走り出すことになる予定です。ローバのパノラマカメラが写した写真には、今いるクレーターの外にある、より大きなクレーター「エンデュランス」(Endurance: 英語で「忍耐」「持久力」の意味)の縁の部分がみえています。こちらのクレーターは、直径が700メートルと、今いるクレーターの10倍以上の大きさです。調べがいもありそうですね。
また、同じくパノラマカメラの写真からは、着陸直前に「オポチュニティ」が切り離した耐熱シールドや、エアバッグがバウンドした跡なども写っています。

今度は「スピリット」が水の証拠らしきものを発見 (2004年3月8日11:20)
でも、こうなると、ローバどうしが互いに張り合って成果を競っているとも思いたくなります。少なくとも、それぞれの技術者、科学者のチームはそうかも知れませんね。
今度は、もう1台のローバ「スピリット」も、先日調査した岩「ハンフリー」から、水の証拠を発見しました。ただ、今度の岩は、先日「オポチュニティ」がみつけた岩とはまた、別の種類の岩だったようです。
「スピリット」が穴を開けて調査した岩「ハンフリー」 今回調査した「ハンフリー」は、高さが60センチほど、内部に深い裂け目があり、その中に、水から晶出した結晶と思われる明るい物質がありました。(晶出とは、水などに溶けていた物質が、徐々に結晶として現れてくることです。)
ワシントン大学セントルイス校のレイ・アービッドソン (Ray Arvidson)博士は、「もしこの岩が地球にあったら、内部に液体がある火山岩というふうに表現するだろう」と述べています。もしそう解釈するのであれば、この液体(いろいろな成分が溶けた水)は恐らく、この岩を作ったマグマの中に含まれていたものか、岩ができたあとに取り込まれたりしたものではないかと考えられます。
地球でも、マグマの中には多かれ少なかれ水が溶け込んでいます。こういった水は、地表から染み込んできてマグマの中に入ることもありますし、岩石の中に溶けていたものが、温度が下がることによって水として現れてくることもあります。いつ、どのようにこういったことが起こったのかは今後の詳細な調査を待たなければなりませんが、もしそうだとすると、地球における火山活動と同じような過程が、火星でも起きていたことを裏付ける強力な証拠となります。

今回の発見は、岩石研磨装置を使って「ハンフリー」に開けた穴から見つかりました。ただ、この発見をより確実なものとするためには、この穴の中にある明るい物質が、表面から中に入ってきたちりのようなものでないことを確かめることが必要だと科学者たちは考えています。そのため、同じような黒い岩を選んで、もう少し深く穴を開けてみることが考えられています。また、技術者によれば、この明るい物質は掘削の際にでたゴミではないということです。
もちろん、「スピリット」も火星に水がかつて存在していたことを発見したともいえるでしょう。ただ、先日の「オポチュニティ」での発見は、かつて大量の水があったことを示唆するものでしたが、今回の発見で存在が見込まれる量はそれに比べてはるかに少ないものです。また、「スピリット」が発見した岩の中の水と、「オポチュニティ」がみつけた岩石の堆積作用を起こさせる水とでは、その意味合いがまったく違います。「水」というキーワードだけで両方の発見を結びつけることなく、これらの発見をもとにして、火星の表面でどのようなことが起きていたのか、より多くのデータを集めて検討することが必要でしょう。
先ほどのアービッドソン博士の言葉を借りると、「火星はいろんな顔を持つ惑星だ」(Mars is a diverse planet.)ということになります。さらにいろいろな「顔」をみつけるため、「スピリット」は引き続き、目的地のクレーター「ボンネビル」を目指します。その途中に、先ほど述べたような掘削に適した岩があるかも知れません。

中間地点から動き出した「スピリット」 (2004年3月5日18:30)
ローバは機械ですので、互いにライバル心むき出しで頑張る、ということはありませんが、「オポチュニティ」の大発見の一方で、「スピリット」も本来の目的を忠実に果たしています。
「スピリット」は現在、着陸点から250メートルほど離れたクレーター「ボンネビル」へ向けて走行中です。その途中、ほぼ中間地点になる「ミドル・グラウンド」での調査が続いていました。また、ここにあった岩「ハンフリー」には穴を開けて、観測機器による調査を行いました。
一連の調査がほぼ終了したことから、「スピリット」は再び、目的地の「ボンネビル」へ向けて走りはじめます。火星の第61日(アメリカ現地時間では3月5日)には、この「ミドル・グラウンド」の最後のパノラマ写真を撮り、その後クレーターに向けて約25メートルほど走る予定です。今のところ、「スピリット」が走った距離は約195メートルにも達しています。
ローバの活動状況 (英語。内容は更新されている場合があります)

火星にかつて液体の水があった証拠を発見 (2004年3月6日0:10)
NASAは3月3日(日本時間)に記者会見を行い、「オポチュニティ」の探査により、火星にかつて液体の水が存在していた証拠を発見したことを発表しました。この証拠は主に3点あり、
  • 硫酸塩が存在すること
  • 岩石の様子
  • 鉱物の中での結晶の成長の様子
などから判断したそうです。

●岩石の中に硫黄が高い割合で存在
「オポチュニティ」は、1月25日に着陸し、2月はじめから本格的な探査をはじめました。この探査の結果、まず、硫黄が高い濃度で存在している岩が見つかりました。これは、岩石の組成を調べることができる、アルファ粒子・X線スペクトロメータでの探査でみつかったものです。ロッキード・マーチン・スペース・システムのベントン・クラーク博士によると、「このような硫黄は、大抵の場合マグネシウムや鉄などと結びついた、硫酸塩という形で存在する」ということです。
アルファ線・X線スペクトロメータによる測定結果 アルファ粒子・X線スペクトロメータは、鉱物などの中にどのような元素があるかを調べるものです。測定結果の一例をみてみましょう。これは、「オポチュニティ」が調査を行った岩石「マッキットリック」(McKittrick)と、そのそばの土「タルマック」(Tarmac)の結果の比較です。縦軸が元素の存在量、横軸がエネルギーで、元素を表すと考えていいでしょう。
ここで問題になるのは、グラフで大きく差が出ている2つの成分、硫黄(sulfar)と臭素(bromine)の2つの元素です。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
この2つの元素の差が、すぐそばにあるにもかかわらず大きく開いているということは、重要なことを示しています。このような「元素の分離」は、大抵の場合、塩水がゆっくり蒸発していって、中に含まれている元素が徐々に沈殿していく過程で起こります。
ただ、この結果からは「硫黄や臭素などの元素がある」ということはわかりますが、それがどのような鉱物として存在するかは分かりません。

●鉄ミョウバン石(硫酸塩)が明らかにする岩の生成環境
そこで、次に出てくるのが、特に鉄の存在を調べることができる、メスバウワースペクトロメータです。この探査によって、鉄ミョウバン石 (jarosite) という鉱物が岩石の中に含まれていることが分かりました。これは、鉄を含む水和硫酸塩です。さらに、小型熱放射スペクトロメータの観測結果も使って、硫酸塩の存在が確かめられました。
なぜ硫酸塩が「水の証拠になる」のでしょう? 硫酸塩を含む鉱物は、地球などでも、水がある環境で作られます。しかも、こういった塩分を含む岩石があるということは、水の中、あるいはかなり長い時間水にさらされるような環境であったことを示しています。鉄ミョウバン石があったということは、さらに、この岩石ができたときの環境が、酸性の湖、あるいは強い酸性の温泉のような環境であったことを示しています。

●岩石からの証拠
一方、岩石の形状からの証拠としては、岩石中の小さな空洞、小粒、そして斜層理(クロスベッド crossbed)という地質構造の3つが挙げられています。順にみていくことにしましょう。

その1…岩にあいている無数の穴
エル・キャピタン 左の写真は、「エル・キャピタン」(El Capitan)という岩です。以前のトピックスでもお伝えした通り、「オポチュニティ」によって精力的な探査が行われてきた岩です。
左の写真は、パノラマカメラで撮影した「エル・キャピタン」です。一目みて、岩が全体に層をなしていることにまず気づかれるかと思います。岩の上の方には小さな粒状の物体がたくさんみえます。この粒の大きさは1〜2ミリメートルくらいです。さらに、岩全体には、長さ1センチくらいの小さな穴が多数開いています。幅は2〜3ミリといったところです。
エル・キャピタンの穴 この穴を、顕微鏡カメラを使って撮影した写真が、左の写真になります。この穴は向きがばらばらになっていました。このような小さな穴のでき方は、地質学では次のように考えられています。
もともと、塩水のような環境で、岩石に塩分を含む鉱物の結晶がゆっくりと成長していきます。その後、侵食されたり、再び水の中に戻ったときに溶けてしまったりして、結晶がなくなったあとに、こういった小さな穴ができます。いくつかの穴は、中央が太く、両端が細くなっている構造をしていますが、これは、岩石の中で結晶が成長していくときにできる形でもあります。
これも地質学の用語ですが、「蒸発岩」(evaporite)があったことを意味しています。

その2…「ブルーベリー」が語る岩のでき方
「エル・キャピタン」の微小構造と小球 以前から話題になっていたブルーベリーのような小さな球ですが、これもやや間接的ながら、水の存在を示す証拠になってきています。
左の写真は、同じく「エル・キャピタン」を、顕微鏡カメラで詳細に撮影したものです。薄い層が積み重なった構造が岩の中にみえるのがわかります。また、写真の右側には小球がみえます。この球の周辺にある、岩の組織の構造をみてみましょう。小球から遠いところに比べて、近いところの岩の組織の粒は、粗いものでできているというのです。
このように、球の位置からみて粒の粗さが変わる原因として、岩石の組織ができるときに、小球が水の流れに影響したためではないかということが考えられます。
最初に「ブルーベリー」がみつかってから、そのでき方として、火山や隕石によるものか、水による作用の2つの起源が考えられてきました。火山の噴火や隕石の衝突の際に溶けた岩が丸く固まったもの、あるいは水の中で鉱物が結晶化してできたもの、といったどちらかのでき方、というものです。
「オポチュニティ」の調査の結果、この小球は特定の地層にはあまり集中していないことが分かりました。火山噴火や隕石の衝突でできたとすると、あまりこのようなことは考えられないので、間接的に水が関与したという「状況証拠」にはなります。ただ、この小球がどのようにしてできたのかについては、まだ結論は出ていません。

その3…地質構造「斜層理」が語る水の流れ
斜層理がみつかった岩「ラスト・チャンス」 さて、3つ目の証拠は斜層理と呼ばれる地層の構造です。これは、水平に重なっている普通の地層とは異なり、地層が斜めに交わっているものです。こういう地層ができる原因としては、水の流れなどがある場所で地層が堆積して、層が削られながら堆積するようなことが考えられます。
今回の「オポチュニティ」の調査では、露出していた岩の中に、このような斜層理の構造がみられました。左の写真の岩は、「オポチュニティ」が調査を行った「ラスト・チャンス」という岩です。この岩の右側をよくご覧ください(拡大写真がよいと思います)。この岩は厚さ1〜2センチメートルくらいの左右が積み重なった構造をしていますが、岩の右側のところをよく見ると、層が互いに交差しているような構造がみられます。これが斜層理です。
また、水の流れの作用によってできたと思われる小さな窪みのパターンなどもみつかっています。これは、岩の左上に向かって走っている、窪みが連続して流れたような構造になります。
こういった構造は、風などでもできる可能性はありますが、このような場合、波状の線を作ったり、鋭いでこぼこを作ったりすることはありません。

●水があった可能性は高いが、さらなる探査が必要
これらの証拠を総合すると、火星にかつて液体の水があり、しかもそのような環境がかなり長い間続いていたことが、かなりはっきりと裏付けられたといえます。これは火星探査の歴史上極めて重要な発見であると同時に、火星に生命が存在した(する)かどうか、昔の火星はどのような環境だったのか、といったような問題にも、解決の糸口を与える発見であるでしょう。
しかし、まだ「オポチュニティ」の発見した証拠だけでは完全とはいえません。今後のローバ探査では、より詳しい探査を行っていくことになります。マサチューセッツ工科大学ケンブリッジ校の科学者で、堆積学が専門のジョン・グロジンガー (John Grotzinger)博士は、「期待が持てる糸口(tantalizing clue)はみつかった。今後、この証拠の可能性について、評価を行っていく」と述べています。

「オポチュニティ」が重大発見、NASAが記者会見へ (2004年3月2日13:50)
NASAは、マーズ・エクスプロレーション・ローバ「オポチュニティ」が重大な発見(significant findings)を行ったとして、日本時間で明日3日の午前4時より、ワシントンのNASA本部において記者会見を行うと発表しました。
この会見には、今回のローバ探査の主任研究者であるコーネル大学のスティーブ・スクワイヤーズ博士、その他の科学者や技術者が出席して開催されるということです。なお、発見の中味については、明らかにされておりません。
なお、会見は、NASA TV及びウェブを通じて中継されます。

「オポチュニティ」は「グアドループ」を調査中 (2004年3月1日18:50)
同じ頃、「オポチュニティ」は、「グアドループ」(Guadalupe)と名付けられた岩の調査を続けています。こちらも、目標とする岩に穴を開けて、調査を行っています。
顕微鏡カメラを利用した近接観察や、アルファ粒子・X線スペクトロメータを使った鉱物組成の調査などが行われています。
ローバの活動状況 (英語。内容は更新されている場合があります)

「ハンフリー」に穴を開ける (2004年3月1日18:40)
ハンフリー クレーター「ボンネビル」に向かって走行中のローバ「スピリット」は、その途中で、「ハンフリー」という岩の調査を行っています。技術者はこの岩に穴を開けて調査を行うことにしており、早速、この週末に作業が行われました。今度は3ヶ所に穴を開けたようです。
左の写真の岩が、「ハンフリー」と名付けられている岩です。前の場合と同じように、今度も、この穴に観測機器を当てて、様々な調査を行うことになっています。ちなみに、今回のお目覚めの曲の1つは、「ノックは三回」だったそうです。
岩の名前の「ハンフリー」は、アリゾナ州の最高峰、ハンフリー・ピーク(Hamphrey Peak: 高さ3860メートル)にちなんで名付けられています。この岩は高さが6メートルもあり、恐らくは目的地のクレーター「ボンネビル」ができたときに、衝撃で飛ばされてきた岩ではないかと考えられています。
ローバの活動状況 (英語。内容は更新されている場合があります)
写真の説明 (英語)

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