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> イベント情報 > Planet Journey 月と土星へ2004 > リレーコラム > vol.8 (青木豊彦)


土星や月への旅行に持っていくなら…?
様々な分野の方々に同じテーマで語ってもらう、リレーコラム。どんな話が飛び出すんでしょうか! 月探査情報ステーションとDSPACE、交互に掲載します。
月まで飛ばすで!匠の衛星 2004.09.02UP
vol.8
青木豊彦さん 東大阪宇宙開発協同組合アストロテクノロジーSOHLA理事長 青木豊彦さん DSPACE
 「月まで行け」と言われてます。自分が行くんやなくて、人工衛星を飛ばせと。地球回っているだけではアカン、月まで行かな意味がない。僕の代でできるかはわからんけど、次の世代に受け継いでいってもらいたいと思ってます。

  25歳の時、大阪万博で月の石を見たときは正直言って「これかいな」と思った。こんな小さい石とるのに、エライ金かかってんなと(笑)。その時はもう工場で働いてましたから、『我々が作ったらもっと金かからんように作れる』と。アリみたいなロボットとかパッとひらめきましたね。

  今、中小企業の街、東大阪市で町工場のおっちゃんらと若者たちが集まって、人工衛星作りに取り組んでます。ただのおっちゃんやないですよ。歯ブラシからロケット部品まで、頭に浮かんだものをパッと形にできる「匠」たちです。ぼくは小さい頃から宇宙が好きやったし、大学の先生方や宇宙好きな若い人らに出会って余計燃えたね。あと数年で60歳。もう火が消えるんかなと思い始めた頃に「やったろか」。

  宇宙に興味をもったのは小学校の時。近所の映画館の「映画ニュース」でロケットの打ち上げ風景見て「すごいな」と驚いた。でもその頃はごん太(いたずらっ子)で担任の先生によう怒られてね。ある日先生が地球儀持ってきて「お前らは地球の中にいるけど、宇宙はもっと広い。喧嘩してる場合やないぞ」って教えてくれた。小さい頃の印象って強いでしょ。ぼくらも子ども達に燃え滾るような炎を受けわたしていかなアカンと思ってます。(談)
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青木豊彦さん
東大阪宇宙開発協同組合アストロテクノロジーSOHLA理事長。ボーイング社認定の航空部品メーカー(株)アオキ 代表取締役。2002年12月に東大阪を中心に高い技術力を誇る企業が集結し、SOHLA設立。2005年度中に実証衛星SOHLA1号の打ち上げを目指している。
次に登場していただくのは、JAXA宇宙科学研究本部助教授で宇宙生物学がご専門の黒谷明美さんです。宇宙ステーション・ミールでカエルの実験を、スペースシャトルでイモリの実験をされた、「生き物大好き」な黒谷さんが、宇宙旅行に持って行きたいものとは?
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