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> イベント情報 > Planet Journey 月と土星へ2004 > リレーコラム > vol.7 (白尾元理)


土星や月への旅行に持っていくなら…?
様々な分野の方々に同じテーマで語ってもらう、リレーコラム。どんな話が飛び出すんでしょうか! 月探査情報ステーションとDSPACE、交互に掲載します。
月面基地から眺める満地球や三日地球 2004.08.26UP
vol.7
白尾元理さん 地質・天体写真家 サイエンスライター 白尾元理さん DSPACE
 もし月旅行に行けるなら、双眼鏡を持って行きたいですね。月面基地から眺めるのは、地球です。月から見る地球は、地球から見る月の4倍の大きさ、面積は16倍もあるので、見応えがあります。肉眼でも6つの大陸はもちろんのこと、本州や北海道まで見えるはずです。

  月から見る地球は、約1ヵ月で満ち欠けをします。満月ならぬ満地球も良いけれど、三日地球なども風情があるでしょう。また、地球から見る月はいつも同じ面を向けていますが、月から見る地球は24時間でぐるぐると回って見えます。日本が見えた4時間後にはインドが、8時間後にはヨーロッパとアフリカが、14時間後には南北アメリカが見えるので、いながらにして世界旅行が楽しめます。雲の織りなすさまざまな模様も見飽きないでしょう。

  そんな地球を、双眼鏡で眺めれば、エベレストやアマゾン川はもちろんのこと富士山や利根川だって見えるはずです。富士山に初雪が降ったとか、信州の紅葉が見頃になったとか、九州は台風に襲われて大変だろうなとか、いろいろなことがわかります。東京、上海、ニューヨークなどの大都市の夜景もきれいでしょうね。月世界から、地球の素晴らしさをますます実感したいと思います。
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白尾元理さん
1953年東京浅草生まれ。高校時代にアポロ11号の月着陸に感動して、大学・大学院では地質学・火山学を専攻。現在はその知識を生かし、地質・火山・天体の写真の撮影や、解説をおこなっている。
次に登場していただくのは、「まいど1号」でお馴染みの、東大阪宇宙開発協同組合の青木豊彦さんです。町工場で人工衛星を作ったるで! と燃える青木さんが、月に持って行きたいものとは?
vol.8