「あの工場」といえば「あの神社」も忘れることができませんね。 2009年11月、地球帰還を目の前にした「はやぶさ」のイオンエンジンが全機停止、まさに「絶体絶命」のピンチが訪れました。最終的に、組み込んであった回路を使って、壊れていたイオンエンジン2機の生きている部品を組み合わせて運用するという離れ業で、このピンチを脱出するのですが、このトラブルの中で、有名なエピソードが生まれました。 川口淳一郎先生(プロジェクトマネージャー)が、イオンエンジン復活を願い、とある神社を訪れた、というものです。その神社は、岡山県真庭市にある、「中和神社」。 イオンエンジンには、電気的に中性にして燃料のキセノンガスを噴射するための「中和器」と呼ばれる部品がありますが、それの復活を願い、「中和」神社にお参りをした、というわけです。なお、中和神社は正確には「ちゅうかじんじゃ」と読みますが、その辺のことはどうでもいいですね。 岡山にあるもう1つの「はやぶさ」ゆかりの場所、中和神社に、さらに行ってみることにしました。以下、編集長の中和神社探訪記です。