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月・惑星へ

日本の月探査
そして「ふたたび月へ」

平成13年6月28日に総務大臣、文部科学大臣、国土交通大臣の名のもとに定められた「宇宙開発に関する基本計画」においては、3章の「先端科学技術への挑戦」の中で、「月周回衛星等による月探査計画の効率的・効果的な実施を図る」ことが明記されています。
また、本計画に添付された「中核的業務の具体的な計画」のリストには、宇宙科学(月探査)の分野に「月周回衛星(セレーネ)」が「将来の宇宙活動に不可欠な月の利用可能調査のためのデータを取得するとともに、この活動を行う上で基盤となる技術を開発すること及び月の起源と進化を探る月の科学の発展を図る」ものとして、平成16年度(注)にH-IIAロケットでの打ち上げを目指す「開発」フェーズにあることが明示されています。
(注)その後の計画変更により平成19年度に変更

3.先端科学技術への挑戦
3.1 先端科学技術開発
次世代の宇宙開発活動の飛躍的な発展を目指し、戦略的に重要な先端的な機器・システムの研究開発を行う。
将来の大容量データ伝送要求に備えた光通信技術等の研究開発を進める。宇宙開発の新展開につながるような最先端の萌芽的研究開発を積極的に進める。その際には、大学、企業等の研究者も対象として公募するなど、事業団の内外の人材の活用を図る。
3.2 宇宙科学
宇宙科学研究所(注)、国立天文台と連携・協力して、月周回衛星等による月探査計画の効率的・効果的な実施を図る。
平成13年6月28日「宇宙開発に関する基本計画」より抜粋
(注)現 宇宙航空研究開発機構

また、この「宇宙開発に関する基本計画」策定の基礎となった「宇宙開発の中長期戦略」(平成12年12月14日宇宙開発委員会決定)においては、第8章の「今後のマイルストーン」の中で、宇宙科学研究の短期的目標の一つとして、「太陽系科学探査では、諸外国との分担・協力も考慮しつつ、月、地球型惑星、小惑星、磁気圏に対象を絞って計画を進め」ることが宣言されています。この表現からもわかるとおり、もはや月探査は長期的な視野に基づく大目標や夢ではなく、21世紀初頭に繰り広げられる短期的な宇宙開発のアクションプランの一つに数えられています。

 以上、日本の月探査の意義や位置づけについてご紹介しましたが、「日本の月探査」の状況は日本としての初めの一歩を踏み出そうと片足を地面から上げた段階にあるといえます。片足を踏み出すために軸足をどのように固め、片足を踏み出す方向をどのように考えていったのか、おわかりいただけたのではないかと思います。 ご紹介した通り、この一歩は月が秘めている将来の様々な可能性に期待をこめて踏み出されるものです。近い将来にはこの一歩を礎として、二歩目、三歩目と足を踏み進めていく日が訪れることでしょう。

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