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はやぶさ

はやぶさ2 探査の概要 (理学的側面)

小惑星の多様な姿を求めて

小惑星と一言でいっても、55万個以上も存在する(2011年5月時点)それらの小惑星は、1つ1つの姿はまったく異なっています。
小惑星を本当に理解するためには、その1つ1つについて詳細に観察し、探査するのが理想ではあります。しかしそれはまたとてもではないですが不可能であることも確かです。
そのため、現時点で最良の手段は、小惑星の中でも典型的なものを探査し、その性質を詳細に調べることであるといえるでしょう。
「はやぶさ」では、小惑星の中でももっとも普遍的な、S型の小惑星を探査しました。この「はやぶさ2」では、C型と呼ばれる小惑星を調べ、私たちの小惑星についての知識をより広げていくことを狙っています。

「始原的な」小惑星、C型

小惑星や隕石などの中で、より昔の姿をとどめているものを「始原的な」天体/岩石などと表現します。つまり、太陽系初期、これらの天体が形成された頃の様子をそのままとどめているというもののことです。
始原的な天体であることを判断するための材料としては、それらの天体が、有機物や揮発性物質など、失われやすいものをより多く含んでいることが判断材料となります。熱などを受けて変成してしまえば、それらの物質は失われてしまうからです。
この点、C型小惑星は、水などの揮発性物質、さらには有機物を含んでいるとされ、太陽系初期の物質の様子に迫れることが期待されます。
また、C型小惑星は、小惑星帯など、小惑星としては太陽系の中でも外側の方に分布しているものが多いことがわかっています。そのため、小惑星が誕生以来、どのような歴史をたどってきたのかを知ることもできるかも知れません。

小惑星を丸ごと調べる

「はやぶさ」探査では、小惑星イトカワに単にたどり着いて帰るだけではなく、その天体に約3ヶ月とどまって観測を行い、その小惑星のスペクトルなどを得て探査を行うことができたことが大きなポイントでした。つまり、サンプルを得るだけでなく、イトカワ全体をも探査できたという点が重要だったのです。
この「はやぶさ2」では、目的天体への滞在が1年半とうんと長くなりますので、それに応じてより詳細、かついろいろな側面からの探査が行えるようになります。
また物質だけではなく、小惑星の成り立ちを知るための形状の探査も重要になります。形だけではなく、重力などにより、その小惑星の内部を推定することも可能になります。
特に、C型小惑星は内部がS型などと比べよりすかすかである(空隙率が高い)ことが知られていますので、それがどのような原因によるものなのかを明らかにすることで、小惑星の成り立ちを知ることもできるかと期待されます。

「新鮮な」物質を得る

いくら始原的な小惑星にたどり着いたとしても、表面の物質は、宇宙線や太陽光などの影響を受けて変質しています。「はやぶさ」では表面の物質のサンプル回収に成功しましたが、このような変質を受けたサンプルでは、特に始原的な物質を調べようとするときに障害になる可能性があります。
そこで出てくるのが、新しいチャレンジとなる「衝突体」です。
衝突装置によって表面に大きな穴(クレーター)を作り、内部の、変質をしていない新鮮な物質を露出させます。その物質を採取することで、特に揮発性物質や有機物などが期待されるC型小惑星の、より本来の性質に近いサンプルが得られる可能性が高まります。
もちろん、サンプル回収技術などについてもより信頼性が高くなるとすれば、「はやぶさ」に比べてより多くのサンプルを回収でき、分析が行いやすくなるということも期待してよいでしょう。

なお、「はやぶさ2」の工学的な側面については、こちらのページをご覧下さい。



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