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安全に日食をみるために

日食は、正しい方法を守ってみれば安全に楽しく観察することができます。しかし、誤った方法で観測を行うと、最悪の場合失明するなど、体に害を及ぼすおそれもあります。正しい観測方法を守って、日食を楽しんで下さい。

やってはいけない観測方法

次のような観測方法はきわめて危険です。中には「かつてそうやってみたことがある」という人もいるかも知れませんが、技術や科学の進歩などにより、以下のような方法は目などに危険を及ぼし、最悪の場合失明などを起こすおそれもあることがわかっています。
従って、以下のような方法で日食を観測することは、絶対に避けて下さい。

×…肉眼で太陽を直接みる
数秒であったとしても、太陽の光はきわめて強く、また目を閉じずに直接光を受けることになるため、視力低下や失明の危険があります。
×…望遠鏡や双眼鏡で、太陽を直接みる
望遠鏡や双眼鏡は、太陽の光を集めるため、肉眼で見る以上にさらに危険です。絶対に行わないで下さい。
×…すすをつけたガラス板で太陽をみる
かつてはこの方法で安全にみられるというふうにいわれた時期もありますが、現在では危険とされています。
×…写真のフィルムを通して太陽をみる
写真のフィルム程度では太陽の光を十分に落とすことができません。
×…サングラスやゴーグルなどを通して太陽をみる
サングラスやゴーグルなどは、太陽を直接長い時間みるために設計されたものではありません。
×…黒い下敷きやプラスチック板、CDなどを通して太陽をみる
これらも、太陽の光を十分に遮ってくれるものではありません。
×…カメラなどを直接太陽に向けて、ファインダーから太陽をみる
太陽の光を直接目に受けてしまうことになります。さらに、カメラ自体にもダメージを起こすおそれがあります。
×…写真撮影用の減光フィルターで直接太陽をみる
いわゆる「NDフィルター」などで直接肉眼で太陽を見ることもきわめて危険です。

上記の観測方法の中には、専門家が付き添って適切な方法によって観測すれば安全なものもありますが、そうでない普通の観測の場合には絶対に行わないで下さい。
また、日食の時期が近づいてきますと、粗悪な日食グラスなどが出回るおそれがあります。信頼できるところから発売されている日食グラスを使用するようにして下さい。


安全な観測方法

逆に、日食をみる際には、以下のような観測方法を使うとよいでしょう。

○…ピンホールカメラを利用する
紙に穴を開けて、そこから太陽を白い紙などに投影すると、太陽の形がよく写ります。この変化をみて太陽の形を観測することができます。特に部分日食のように、欠けた形をみたい場合にはおすすめです。
○…小さな鏡を使う
手鏡のような小さな鏡を用意して、太陽の光を壁に映します。このとき、壁からなるべく離れるのがこつです。離れれば離れるほど太陽が大きくみえます。平らなコンクリートの壁などがよいでしょう。
○…日食グラスを使う
日食をみるために作られたグラスを「日食グラス」といいます。いろいろな形で売られていますが、もっとも安全にみるための手段です。

なお、上記の「安全な方法」とされる方法であっても、使用方法によっては危険な場合もありますので、必ず以下の注意をお読み下さい。


観測の際の注意

  • 鏡を使った観測の場合、反射した光を人などに向けるのは危険です。必ず壁に向けるようにして下さい。
  • 日食グラスは肉眼での観測のためのものです。双眼鏡や望遠鏡の前に日食グラスをかざして、肉眼で観測することは危険ですので行わないで下さい。
  • 日食グラスを使ったとしても、長時間一点を見つめ続けると目を疲れさせます。数分に一度は休憩を取るようにしましょう。

観測に備えて

  • 当日は既に夏の太陽になっており、長時間外に出ていると、たとえ部分的に太陽が欠けていたとしても熱中症にかかる危険があります(部分的に欠けているからといって太陽の光はそれなりに強いです)。帽子をかぶり、しっかりと水分補給をするなど、万全の対策を行って下さい。
  • 欠け始めから欠け終わりまでは3時間くらいあります。長時間観測しようとする場合には、計画をよく立てて行って下さい。
  • 車を走行中、あるいは自転車などに乗りながらの観測は絶対に行わないで下さい。
  • 皆既日食の最中は太陽が完全に隠されるため、その間だけは肉眼で太陽を眺めることが可能です。しかし、皆既日食が終了すると、すぐに、「ダイヤモンドリング」と呼ばれる現象のため、強い光を発します。その後は日食グラスで観測を行って下さい。
  • 海外、交通不便な場所での観測を考えていらっしゃる方は、計画を十分に練ると共に、不測の事態等に備えて対策を十分にとって下さい。
  • お子様はできれば、大人の方とご一緒に観測するようにして下さい。また、長時間太陽を見つめ続けないよう、大人の方が適度に指導をしてあげて下さい。

参考リンク


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