これから続々打ち上げ 日本の月探査について知ろう

試験中のHAKUTO-R月着陸機
試験中のHAKUTO-R月着陸機

(プレスリリースより、 © ispace)

月探査に熱心なのはアメリカだけではありません。実は日本は、ここから1年間に5機もの月探査機を打ち上げる計画を持っている、世界で最も多い「月探査予定国」なのです。

日本が予定している月探査もバラエティに富んでいます。超小型衛星を使った月着陸、これまた超小型の月面ローバー、かと思うとピンポイント着陸を行う月着陸機。5機それぞれが特色を持っていて、非常に面白い目標を狙っています。

さらに、民間企業での動きも進んでいます。
株式会社ダイモンが開発する小型月ローバー「ヤオキ」(YAOKI)は、来年にもアメリカの月着陸機に搭載されて月面へ向かう予定となっています。
さらに日本の宇宙企業アイスペースは、2022年に月着陸機を打ち上げる予定です。すでに7月に実際に打ち上げる機体の製造を開始、準備を確実に進めています。

さらに日本は有人月探査計画「アルテミス計画」にも参加しています。いずれは日本人宇宙飛行士が月面へと降り立つかもしれません。
これまで夢物語、あるいは将来のことと思っていた月探査、その本格化が目の前に来ています。

調べてみよう!

  • 日本の月探査計画はどのようなものなの? いつ打ち上げられるの?
    日本がどのような月探査計画を持っているのかを調べてみましょう。そのときにポイントになるのは、いつ打ち上げられるのか、またどのような探査機なのか、ということです。「どのような」というのは大きく分けて、月の周りを回る周回機、月に着陸する(そこから動かない)着陸機、月に着陸し、その周辺を動き回る「ローバー」の3種類があります(さらにサンプルを持ち帰る「サンプル・リターン」がありますが、今のところ日本では月からのサンプルリターンは計画されていません)。
  • 月探査はどこが計画しているの?
    月探査を計画しているのはJAXAだけではありません。民間企業の打ち上げも計画されています。それらの企業がどのようなところなのか、そしてさらに将来にどのような計画を持っているのかも調べてみると面白いでしょう。
  • 宇宙飛行士になるために必要なことは?
    JAXAが現在選考を行っている宇宙飛行士は、将来的にアルテミス計画で月へ赴くことがあるかも知れないといわれています。また、今後も宇宙飛行士の募集があるようです。日本人宇宙飛行士が月に降り立つ可能性が現実的になっているいま、宇宙飛行士になるための条件や必要とされる能力について、改めて調べてみましょう。将来皆さんがもし宇宙飛行士を目指そうとしているのであれば、きっと役に立つと思います。

参考になるページ

  • 月探査 (月探査情報ステーション)
    日本の月探査についても、まずはここから出発するのがよいでしょう。過去・現在、未来の月探査についてまとめています。日本の月探査計画もここからたどっていくのがよいと思います。
  • エクレウス (EQUULEUS) (東京大学)
    8月末打ち上げ予定のアルテミス1と共に打ち上げられ、月を目指す日本の超小型探査機です。月と地球周辺の環境を探ることを目的としています。
  • オモテナシ (OMOTENASHI) (JAXA宇宙科学研究所)
    これもまた、8月末打ち上げ予定のアルテミス1と共に打ち上げられます。エアバッグを利用した月への純軟着陸を目指します。日本ではじめての、月の地峡を目指す超小型探査機です。
  • スリム (月探査情報ステーション)
    2022年度中に月に到達する予定の、日本の月着陸機です。狙った場所にピタリと降りられる「ピンポイント着陸」の技術を実証することが最大の目的です。
  • YAOKI (株式会社ダイモン)
    2022年に月面に到達する予定の日本の小型ローバー、YAOKIのページです。
  • 株式会社アイスペース
    同じく2022年11月にも月面に着陸船を到達させ、2024年にも月面探査を実施を実施することを目指すアイスペースのページです。なお、計画はHAKUTO-R(ハクト・アール)と呼ばれます。計画は会社ホームページからアクセスできます。
  • JAXA 宇宙飛行士募集特設ページ (JAXA)
    今年3月まで募集を受け付けていたJAXA宇宙飛行士募集の特設ページです。現在は宇宙飛行士の選考段階にあります。宇宙飛行士の応募にはどのような条件があるのか、調べてみましょう。