1999年度シンポジウム
SELENE通信系サブシステムの設計
Design of SELENE Communication
Subsystem
○岩田隆浩、長柄泰博、舟木政信、滝沢悦貞(NASDA)、佐々木進(宇宙研)
T. Iwata, Y. Nagae, M. Funaki, E. Takizawa (NASDA),and S. Sasaki (ISAS)
SELENE(月周回衛星)のミッションでは、周回衛星ミッションモジュールに搭載される11の観測機器による月のグローバルマッピング、周回衛星とリレー衛星を用いた4ウェイドプラ計測による月の裏側の重力場計測、推進モジュールの分離・月面軟着陸実験などが行われる。
これらのミッションのための通信系サブシステムは、周回衛星のミッションモジュールと推進モジュールに搭載され、地上局及びリレー衛星との通信を行う。通信系サブシステムの主要機能は、以下にまとめられる。
- 衛星バス及び観測機器の運用に必要なコマンド、テレメトリ、レンジング信号の伝送
- 周回衛星に搭載されたミッション機器のデータ伝送
- リレー衛星を経由した4ウェイドプラ計測の信号伝送
- 電波科学ミッション(S/X帯同期信号を利用した月電離層観測)の信号伝送
通信系サブシステムは、(1) 周回フェーズTT&C系、(2) 着陸フェーズTLM系、(3) ミッションデータ伝送系、及び (4)
4ウェイドプラ計測系より構成され、(1), (2), (3) については冗長構成をとる(図1)。 また (1), (3), (4)
のノミナル運用では、S/X帯ハイゲインアンテナを使用する。これらの設計の状況について報告する。
図1 SELENE通信系サブシステムの構成概念図。
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