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オサイレス・レックス (オシリス・レックス) サンプル採集装置

オサイレス・レックス(オシリス・レックス)のもっとも重要な使命は小惑星からのサンプルリターンであり、そのための装置は探査機の中で最重要といえます。
このサンプル回収装置はTAGSAM(タグサム: 接地型サンプル採集装置: Touch-And-Go Sample Acquisition Mechanism)と呼ばれています。要は、小惑星にちょっと触れ、その瞬間にサンプルを取得してしまうという装置です。
こう書くと、日本の小惑星サンプルリターン計画「はやぶさ」で採用された装置と似ているように思うかもしれませんが、オサイレス・レックスでの装置は、むしろかつてのアメリカの彗星サンプルリターン計画「スターダスト」で搭載された装置からの拡張という形になっています。
その最大の特徴は、機内に搭載された窒素ガスを使ったサンプル回収方式にあります。

オサイレス・レックスのサンプル採集装置は、「はやぶさ」のものと比べるとずいぶん細く、むしろロボットアームのような形状といえるでしょう。
探査機は採集予定地点に秒速0.1メートルほどの速度で近づき、上空25メートルから複合カメラ(OCAMS)で最終的な着地点を見つけ出します。
ロボットアームの先端に装着されたサンプル採集装置は5秒以内で表面からのサンプル採取を終えます。このとき、搭載されている窒素ガスで表面の砂を流動化し(要は風で一気に流すような形にして)、その力でサンプルを着地パッドに回収します。
探査機の動作の変化でサンプル取得を確認し、さらにロボットアーム先端に搭載されているカメラによってサンプル自体を確認します。最終的に地球に持ち帰る帰還カプセルのメカニズムは、スターダスト計画で使用されたものに基づき、それを改良したものを使用する予定です。

サンプル採集の一連の流れは、この下にあるビデオを参照してください。