ディープインパクト 探査の概要
その名の通り、彗星に大きな弾丸を撃ちこみ、それによって開く穴を観測して、彗星の内部構造を明らかにする…この、大胆かつ壮大な計画が、ディープインパクトでです。
ディープインパクト探査機には、彗星に打ち込まれる、重さ370キログラムの銅製の弾丸が積まれています。この弾丸が撃ちこまれる彗星は、テンペル1彗星(P/Tempel1)です。
弾丸は、探査機から切り離されて彗星に向かい、最後は彗星に衝突します。この弾丸により、彗星には深さ25メートル、さしわたし100メートルくらいのクレーターができると考えられています。そして、彗星の内部の物質が衝突によって放出されると考えられます。
ディープインパクト探査機に搭載された、広角及び狭角のカメラにより、この衝突によって開いたクレーターなどを詳細に観測します。これによって、彗星の内部の構造を調べる予定です。また、赤外線スペクトロメータも搭載し、彗星内部がどのような物質でできているかを測定します。
ディープインパクト探査機は、2005年1月12日(日本時間では1月13日)に打ち上げらました。打ち上げられた後、テンペル1彗星に近づき、2005年7月3日、彗星から88万キロメートル離れた地点で、弾丸を放出します。翌日には弾丸が彗星に激突し、その様子を探査機は、最も近い距離で彗星上空約500キロメートルから観測します。その後も振り返りつつ観測を続け、2005年8月に全ての探査を終える予定です。
ディープインパクトは、NASAの低予算科学探査ミッション「ディスカバリー計画」の1つとして、1999年7月に選定されました。
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