突入機「ホイヘンス」の着陸まで
ここでは、ホイヘンス突入機の着陸までの時間(タイムライン)を追ってみます。表の下の図もご参照ください。
なお、時間はすべて日本時間に修正してあります。また、ミッションの進行によって、予定が変更されることもあります。さらに、土星近辺から地球まで電波が届くのに約2時間かかりますので、実際の結果を受け取れるのは、さらに早くて2時間後ということになります。
時間 |
イベント |
注釈 |
午後6時51分 |
ホイヘンスの電波送信装置の電源オン |
この時点ではまだ、カッシーニ周回機とは通信ができない。 |
午後7時13分 |
ホイヘンス、大気圏界面に到着 |
高さ1270キロ。大気圏の最上部に到達。 |
午後7時16分 |
最初のパラシュート展開 |
高さ180キロ。展開後2.5秒で、バックカバーが外れ、メインパラシュートが開く。 |
午後7時17分 |
カッシーニ周回機と通信開始 フロントシールド切り離し |
高さ160キロ。メインパラシュート展開後42秒。エアロゾル収集装置・加熱装置がサンプル取得。降下カメラ/スペクトル放射計が最初の画像を取得。地表科学パッケージ起動。 |
午後7時32分 |
メインパラシュート切り離し 減速パラシュート展開 |
高さ125キロ。 |
午後7時49分 |
地表近接センサー起動 |
高さ60キロ。この時点までは全ての機器がタイマーで動作。この位置からはレーダにより高度計測が可能。 |
午後7時56分 |
大気中の最寒部を通過 |
高さ50キロ。突入機が凍結する可能性がある。 |
午後7時57分 |
ガスクロマトグラフ・質量分析器が大気サンプルを取得 |
これで全ての科学機器が作動した状態になる。 |
午後8時30分 |
降下カメラ/スペクトル放射計のランプ点灯 |
地表に近づいてきたので、カメラのランプを点灯する。このランプは、スペクトル放射計が地表の様子を正確に把握するために必要。 |
午後8時34分 |
着陸 |
大気の状態により、±15分のほどの誤差はある。着陸時の速度は秒速5〜6メートル(時速18〜24キロ)。陸に着陸した場合でも海に着水した場合でも、地表観測パッケージによる観測が行われる。 |
午後8時44分 | カッシーニ周回機がデータ中継範囲外へ |
周回機は突入機が電波を出し続けている限りデータを収集する。しかし、突入機が地平線の向こう側に行ってしまった段階で、信号を受信できる可能性がなくなり、ミッションは終了する。 |
午後9時24分 |
最初のデータが地球に届く |
突入機のデータの重要性から、このデータについては複数回にわたって取得する。 |
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ホイヘンス突入機の地表着陸までの流れ (ホイヘンスのプレス資料より、一部訳) (クリックすると大きな絵が表示されます。サイズ: 586KB)
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