カッシーニ/ホイヘンス ギャラリー
写真をクリックすると、より大きな写真をご覧頂けます。
解説 土星の衛星タイタンに湖ないし海が存在しているという説は20年以上前から唱えられてきました。しかし、非常に濃いもやが大気中に漂っているため、表面の様子を確かめることができませんでした。カッシーニ探査機が2006年7月22日にフライバイするまでは。
このフライバイで得られたデータの解析結果については1月4日付の科学雑誌「ネイチャー」に掲載されていますが、大きな液体の塊(おそらくは湖)が存在する確実な証拠が得られています。雑誌の表紙を飾ったこの絵は、カッシーニがみたものを表しています。カラーの色合いの強さは、レーダーの電波が跳ね返ってくる強さに比例しています(より正確に言うと、レーダ電波の後方散乱の断面の対数)。色はわれわれが見るタイタン表面の色ではありません。
周囲より暗く見えている部分は湖と考えられ、青い色で強調して表してあります。レーダの反射が強い部分は茶褐色で表してあります。レーダ画像の帯はいちばん高緯度の地点から見ているように処理されているため全体に短く表されています。場所としては西側にあたります。
レーダー画像はカッシーニ探査機のレーダ装置の合成開口モードで得られたもので、中央部は北緯80度、西経30度くらい、幅は140キロメートルくらいです。画像のいちばん細かい部分はさしわたし約500メートル程度です。
|
|