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これまでの火星探査計画を解説しています。 |
ネットランダーネットランダーの想像図 (NASA) この計画では、地震計や磁力計、大気計測などを行うための着陸船を複数台火星に着陸させ、それらを周回機によって「ネットワーク」で結び、火星全体の構造を調べようという計画でした。 2009年に打ち上げられる予定でしたが、予算上の問題で、探査機を運ぶロケットをNASAが打ち上げないことを決定したことから、計画はキャンセルされました。 フォボス・グルント (Phobos Grunt)フォボス・グルント (Photo by IKI) 計画全体は、かつて失敗したフォボス計画、及びマルス96計画を合わせたような計画で、フォボスの表面の砂を地球に持ち帰ることを狙っているほか、現地での観測なども行われる予定でした。 当初、2009年10月の打ち上げを目指していましたが、直前になって探査機が打ち上げるに足る条件を満たさないとして打ち上げは中止、約2年間の延期の後、2011年11月に打ち上げられました。 ところが、探査機は地球周回軌道から火星への軌道に乗るためのエンジン噴射が行えず、地球周回軌道から脱出できないまま地球を周回することになってしまいました。最終的に、大気との摩擦によって探査機は高度を下げ、そのまま地球へ突入、2012年1月に南太平洋に墜落しました。 失敗の原因としては、探査機に搭載されていた電子機器の問題が指摘されていますが、ロシア宇宙開発の構造的な問題や、後述する蛍火1号を搭載するための開発途中での大きな設計変更などが背景にあると指摘する声があります。 蛍火1号 (Yinghuo-1)蛍火1号(Yinghuo-1、インホワ・ワン)は、中国のはじめての火星探査機です。蛍火1号は周回機で、火星のまわりを回りながら、火星の気象などの観測を行う予定です。大きさは長さと幅が75センチ、高さが60センチ、重さは115キログラムと小型です。 2009年11月、上述のロシアの探査機、フォボス・グルントと同じロケットで打ち上げられましたが、このフォボス・グルントの不具合によって同様に地球周回軌道から脱出することができず、そのまま2012年1月に地球に墜落しました。 なお、中国は、2013年にも、独自ロケットでの火星探査機打ち上げを目指しているといわれています。 |
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