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マーズ・エクスプロレーション・ローバ
よくある質問と回答(FAQ)

マーズ・エクスプロレーション・ローバについて、皆さまからよく頂く、ご質問とその回答を掲載しています。(2月21日更新)


探査機が降りたとき、地球と火星とはどのくらい離れていたのですか?
「スピリット」が降りたときには、火星と地球との距離は約1億7000万キロでした。また、「オポチュニティ」が着陸したときには、火星と地球との距離は1億9870万キロとなっています。


2台のローバは、地球へものを持ち帰って来るのですか?
いえ、2台のローバはあくまで、火星の表面で岩石や土などの分析を行います。地球へものを持ち帰るということはしません。


2台のローバは、どのくらいの期間動けるのですか?
設計では、約90日(3ヶ月)にわたって動くことになっています。ローバの調子がよければもう少し長く動けるかも知れません。


2台のローバは、地球から火星まで、どのくらいの距離を旅したのですか?
「スピリット」は、約4億8700万キロ、「オポチュニティ」は4億5600万キロとなっています。
先ほどの地球と火星との距離に比べて随分違うのは、地球も火星もそれぞれ動いている(公転している)ため、それに合わせて最適の軌道を選んで打ち上げているからです。直接火星の方向に向けて打ち上げても、火星も動いていますので、火星には行くことはできません。火星が動いていることを考えに入れて打ち上げるため、長い距離を飛ぶ軌道をとる必要があるのです。


ローバの動力は何ですか?
太陽電池によって発電して、その電気をエネルギー源として動いています。従って、火星の昼間の時間だけ動きます。なお、夜の保温用の補助熱源として、プルトニウムを利用したヒータが積まれています。このプルトニウムは発電用ではなく、熱源として使われています。


ローバは90日間動作するということですが、この「90日」という日数は何によって決まっているのでしょうか?
ローバの90日という活動日数は、ローバの電力システムによって決まっています。
ローバは、太陽電池で基本的に発電し、補助的な発熱源としてプルトニウムを使います(ただ、これは発電用ではなく、あくまでローバの保温を行うためです)。
さて、火星は公転軌道がやや楕円になっています。そのため、太陽からの距離がかなり変わります。火星は昨年(2003年)の中頃に近日点(公転軌道上で太陽にいちばん近い点)を通過して、今は太陽から徐々に離れつつあります。そのため、太陽光が次第に弱くなってきています。そのため、ある一定の距離を超えると、ローバを動かすための十分な電力を得られなくなります。また、寒さによりバッテリーの寿命自体も短くなります。
さらに最も大きな理由として、火星の大気中を舞う砂があります。火星の大気には、地上から舞い上げられた大量の砂が舞っています。これが太陽電池に降ってくると、電池を覆ってしまい、発電が妨げられてしまいます。
こういった理由により、大体3ヶ月くらいで、ローバが動作するのに必要な電力を得られなくなって、そこでローバが寿命を迎える(より正確に言うと「動けなくなる」)ことになります。もちろん、もし電力システムの状態がよければ、90日を超えてローバが活動することもできると思われます。
これまでの探査で、火星の音が記録されたことはあるのですか?
火星には空気がありますので、音をとることができるはずです。以前、1998年に打上げられた火星探査機「マーズ・ポーラー・ランダー」には、アメリカの惑星協会が開発したマイクロフォンが搭載されて火星に打ち上げられました。しかし、探査機自体が失敗したため、火星の音を拾う試みはうまくいきませんでした。
惑星協会では、2007年に打ち上げられる予定の「ネットランダー」に再びマイクを搭載することを計画しています。詳しくは、以下の日本惑星協会ウェブサイトの記事をご参照ください。
火星の音に再挑戦、惑星協会のマーズ・マイクロフォン
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