「はやぶさ」計画の道のり
■打ち上げ前
1985年 |
小惑星サンプルリターン研究会が開催される。 |
1986年 |
小惑星アンテロスへのサンプルリターン計画構想。 |
1990年 |
工学衛星3案の提案。金星気球、月面ローバー、小惑星ランデブーが提案される。 |
1995年 |
MUSES-C計画の概算要求が行われる。 |
1996年 |
MUSES-C計画の計画開始。当時の探査目標は小惑星ネレウス。 |
2000年 |
打ち上げが延期される。この延期に伴い、目標の小惑星を1998 SF36(後に「イトカワ」と命名)に変更。 |
2002年11月 |
打ち上げが再度半年延期される。 |
■打ち上げ後
2003年5月9日 |
鹿児島県内之浦町(当時)の鹿児島宇宙空間観測所より、M-Vロケットにより打ち上げ。打ち上げ後「はやぶさ」と命名される。 |
2003年5月27日 |
イオンエンジンに点火。 |
2004年2月18日 |
遠日点(1.7天文単位。約2億5000万キロ)を通過。イオンエンジン探査機としては史上もっとも地球より遠く離れた探査機となる。 |
2004年5月19日 |
地球スイングバイを実施し成功。 |
2005年7月29日 |
小惑星イトカワの撮影に成功。 |
2005年7月31日 |
3基搭載されている姿勢制御装置(リアクションホイール)のうち1基が故障。 |
2005年9月12日 |
小惑星イトカワに到着。この時点でイトカワと探査機の距離は20キロメートル(ゲートポジション)。 |
2005年9月30日 |
ゲートポジションからのマッピングをほぼ完了。さらにホームポジション(イトカワから7キロメートルの距離)へ降下。 |
2005年10月2日 |
2基目のリアクションホイールに異常発生。姿勢維持がさらに難しくなる。 |
2005年10月27日 |
イトカワの「衝」の観測に成功。 |
2005年11月1日 |
イトカワの全体マッピングを完了。第1回、第2回の着陸点を選定。 |
2005年11月4日 |
第1回降下リハーサルを実施。イトカワまで700メートルのところで探査機が異常を検知し、リハーサルは中止。 |
2005年11月9日 |
第2回降下リハーサルを実施(2回)。1つめのターゲットマーカーを分離。着陸地点を変更し、2回とも「ミューゼスの海」にすると発表。 |
2005年11月12日 |
第3回降下リハーサルを実施。ローバー「ミネルバ」を分離するが、着地させることに失敗。 |
2005年11月19日 |
第1回着陸を実施。署名入りターゲットマーカーの投下成功。この着陸の過程で、地表に30分ほど着地したままになっていたことが後になって判明。月以外の天体から着陸後再び離陸した初の探査機となる。 |
2005年11月26日 |
第2回着陸を実施。サンプル採集を実施したが、採集のための弾丸は発射されなかった模様。化学推進エンジンにトラブルが発生し、セーフ・ホールド・モード(安全モード)に入る。 |
2005年11月28日 |
「はやぶさ」との通信が途絶。翌日に低利得アンテナでの通信が可能になる。 |
2005年12月8日 |
再度の燃料漏れにより探査機が姿勢を喪失。 |
2005年12月9日 |
「はやぶさ」と地球との通信が途絶。 |
2005年12月14日 |
「はやぶさ」帰還を、当初の2007年6月から2010年6月へと変更。 |
2006年1月23日 |
「はやぶさ」からのビーコンを受信。 |
2006年1月26日 |
本格的に通信を回復。探査機内部の状態を把握。イオンエンジン用のキセノンガスを放出させることにより姿勢制御を実施することを決定。 |
2006年3月6日 |
「はやぶさ」の正確な場所の推定に成功。この時点で、地球からの距離は3億3000万キロ、イトカワからは約1万3000キロ。 |
2006年7月 |
太陽光の圧力を利用した姿勢制御を実施する。 |
2006年7〜9月 |
リチウムイオン電池の充電を実施。 |
2007年3月 |
イオンエンジンの試験運転を実施。 |
2007年4月25日 |
イトカワの軌道を離脱し、地球帰還に向けた巡航運転を開始。 |
2007年10月18日 |
第1期軌道変換完了。イオンエンジンを停止。 |
2008年5月末 |
「はやぶさ」が、地球より最も遠い位置に到達。距離は2.5天文単位(約3億8000万キロ)。 |
2009年2月4日 |
第2期軌道変換開始。イオンエンジンを採点か。 |
2009年2月19日 |
小惑星イトカワの地形を国際天文学連合(IAU)が承認。 |
2009年11月4日 |
イオンエンジンに異常が発生。正常に稼働するエンジンが1基だけとなる。 |
2009年11月19日 |
不具合をおこなした2基のイオンエンジンを組み合わせることで1基として運用することでイオンエンジンによる運用を復活。 |
2010年3月27日 |
第2期軌道変換終了。地球中心から2万キロを通過する軌道へ誘導。 |
2010年5月4日 |
第2回軌道修正(TCM-1)終了。 |
2010年5月27日 |
第3回軌道修正(TCM-2)終了。 |
2010年6月5日 |
第4回軌道修正(TCM-3)終了。 |
2010年6月9日 |
第5回軌道修正(TCM-4)終了。オーストラリア・ウーメラ砂漠の立入制限区域への軌道に乗る。 |
2010年6月13日 |
地球大気圏へ突入。再突入カプセルが地球へ帰還。 |
参考ページ
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