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月・惑星へ


はやぶさ

再突入カプセル

最後に残るのは、再突入カプセルのみ

「はやぶさ」が小惑星イトカワで採取したサンプルは、最終的には地球へと送られています。その肝心なサンプルを収めているのが、再突入カプセルです。
「はやぶさ」の本体は地球へは戻ってきません。当初、2005年時点での「はやぶさ」の計画では、探査機本体はカプセルを切り離したあと、地球の上空をかすめて惑星間空間へ飛び去り、地球に似た軌道をとって太陽を永遠に回り続ける人工惑星になるはずでした。しかし、「はやぶさ」に搭載された化学エンジンが故障して使えないため、「はやぶさ」本体は現在(2010年5月)時点では、再突入カプセルを切り離すとそのまま大気圏へと突入することになる予定です。この際、大気との摩擦で本体は猛烈な温度に熱せられ、燃え尽きると考えられています。
一方、「はやぶさ」本体から切り離されたカプセルは、試料を乗せて(乗っていないかもしれませんが)大気圏に突入し、やはり猛烈な熱に耐えて大気圏を突破、地上(オーストラリア・ウーメラ砂漠)へ戻ってくる予定になっています。

大気圏突入の熱に耐える構造

再突入カプセルは、直径40センチメートル、重さが16キログラムです。
カプセル自体は、薄い円盤形をしています。この円盤の「腹」に当たる部分が下を向く格好で大気圏に突入します。
カプセルは大気には秒速約12キロメートルというものすごい速度で突入します。このような速度のため、カプセル自体も摩擦熱で表面は高温になります。その高温から内部を保護するための機構もカプセルには備わっています。
カプセルは地球大気圏突入3時間前に本体から分離されます。そして、大気圏に突入してから高熱に耐え、高度10キロに達したところでパラシュートを開き、降下します。最終的にはパラシュートによって地上にはふんわりと降りてくることになります。その降下中には電波(ビーコン)を発し、地上から発見されやすくなります。地上に落下してからも電波を発し続け、捜索隊がカプセルを発見しやすくしています。



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