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はやぶさi (その2)
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はやぶさi (その2)
「はやぶさi」の紹介の続きです。
「はやぶさ」は、決してJAXAだけで作られたわけではありません。細かな部品などは日本全国で作られているのです。いわば「オールジャパン」が支えた「はやぶさ」の成果。このパネルでは、日本地図上に「はやぶさ」に関わった企業を図示しており、日本全国の力がこの大きなミッションを支えてきたことを体感することができます。
体感、といえば、こちらはまさに体で体験できる展示です。「はやぶさ」が小惑星イトカワのサンプルを地球に持ち帰ってきた、それとまったく同じ重さ、大きさのカプセルが展示されています。また、それを実際に持ち上げることもできます。私も持ち上げてみましたが、実際にずしりと来る大きさで、オーストラリアの現時回収部隊は、これを本当に慎重に扱っていたのだろうと思いました。
そして、忘れてはいけないのが(?)、リポビタンDとの関わり。もうこのコーナーをお読みの方はご存じとは思いますが、イトカワへのタッチダウンの際、私と齊藤潤氏(現・東海大学)が、リポビタンDをのみながらブログを書いていた様子が世界中に 伝わり、有名になってしまったというエピソードです。このキーボードは当時のブログを書いていた際の本物(我が家から引っ張り出してきました)。キーボードもこのように、リポビタンDの10本入りの箱を2つ台にして置きました。通称「リポビタンブリッジ」。意外にこれ、安定性がいいのです。
もうちょっとクローズアップしてみますと、リポビタンDがいっぱい並んでいますが、その中にちょっと変わったラベルの製品があるのがわかります(この写真だと難しいかも知れませんが)。これは、映画「はやぶさ」で登場した小道具のリポビタンDです。2005年当時はいまとはラベルが少しだけ違っているのですが、その微妙な部分までしっかりと再現されています。
「はやぶさ」は、イトカワに降りていく際に、ターゲットマーカーという丸い物体を落とします。これが探査機からのフラッシュ光を反射させることにより、探査機を導いていくわけですが、ただ落とすだけですとそのままバウンドして遠くへ行ってしまいかねません。そのため、バウンドしてしっかり着地させるための工夫が必要でした。そのヒントが何と「お手玉」だったのです。このお手玉は実際に試験で使われたものだそうです。
こちらは論文です。「はやぶさ」に搭載されていた超小型ローバー「ミネルバ」についての論文で、小惑星表面のように重力がほとんどない場所での物体移動について解析を行った論文です。
「はやぶさi」のいちばん奥には、古川聡宇宙飛行士のコーナーがあります。ちょうど「はやぶさi」がオープンしている時期に国際宇宙ステーションに滞在していた古川さんは、実は「はやぶさ」に非常に思い入れがあったのだそうです。また、世界初の宇宙での映画試写会も、この映画「はやぶさ」で行いました。そんな縁もあり、古川さんの宇宙での活動状況なども、ここで展示されています。
こちらは、フライトスーツ(宇宙飛行士がミッションの際に着用する青い作業服)などを来て記念撮影が行えるコーナーです。古川さんを隣に、そしてバックに「はやぶさ」を入れるなど、非常にぜいたくな記念撮影が楽しめます。
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