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マーズ・エクスプロレーション・ローバ  着陸点

2台のローバは、火星の赤道付近に着陸します。「スピリット」が着陸するのはグセフ・クレーター(Gusev Crater)、「オポチュニティ」が着陸するのは、メリディアニ平原(Meridiani Planum)です。どちらも赤道付近にありますが、両者はちょうど互いに反対側に近いところにあります。そして、どちらもかつて、水があったとされている場所です。

2台のローバの着陸地点。バイキング探査機やマーズ・パスファインダなど、他の着陸機やローバの到達点も示されている。色分けは火星の地形の高低を表し、青い色は低く、赤い色ほど高いところを表す。(絵をクリックするとより大きな絵が表示されます。大きさ: 40KB)(CG: NASA)

グセフ・クレーターは、赤道からやや南、南緯14度にある、直径166キロメートルのクレーターです。このグセフ・クレーターは、これまでの探査などから、一度クレーター内部が水で満たされているという可能性があります。また、地面に大きな穴が空いていることから、古代の河床ではないかと思われている場所もあります。そのため、このクレーターの底には、湖であった頃に堆積した岩石などが残っていることが期待されます。
また、メリディアニ平原の方は、その着陸地点に赤鉄鉱(hematite)が多いことで知られています。この赤鉄鉱は、水の作用でできる可能性があることから、グセフ・クレーターとは異なり、化学的な観点から水があったのではないかと思われています。

一方で、安全に着陸ができ、地球とも通信が行える場所となると、候補地はかなり限られてきます。そのため、赤道付近でなだらかであり、それほど岩がごつごつしていなくてかつ砂だらけでもない場所を選ぶことになります。この2つの着陸点は、いくつかの候補地の中から、科学的にも興味深く、かつ技術的にも着陸を確実に行えるという、2つの観点から選ばれています。


■着陸点の緯度・経度
着陸点として予定されている緯度、経度です。
スピリット
南緯14.82度、西経184.85度を中心とする、長径96キロ、短径19キロのだ円形の領域
オポチュニティ
南緯2.07度、西経6.08度を中心とする、長径119キロ、短径17キロのだ円形の領域

関連リンク
NASA ROVERS SLATED TO EXAMINE TWO INTRIGUING SITES ON MARS (2003/4/11 JPL プレスリリース: 英語)
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