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月探査機
ルナ探査機の詳細
ルナ1号
打ち上げ日: 1959年1月2日
重量: 361キログラム
月の方向に打ち上げられたはじめての探査機です。月に衝突させることを目的としていたようですが、打ち上げ34時間後の1月4日、月面からの高度5995キロメートルの点を通過し、地球と火星の間に軌道をもつ初の人工惑星になりました。
また、地球の放射線帯や外宇宙について計測したほか、月には磁場がなく、太陽風が直接に吹き付けていることを発見しました。

ルナ2号
打ち上げ日: 1959年9月12日
重量: 390.20キログラム
ルナ1号と同じ型の同機は、はじめて地球以外の天体に衝突した探査機となりました。
9月14日、打ち上げから33.5時間後、ルナ2号からの通信が突然途絶えたことで、衝突が確認されました。衝突した場所は「晴れの海」の東側、北緯29.1度、経度0度の地点とみられます。

ルナ3号
打ち上げ日: 1959年10月4日
重量: 278.50キログラム
ルナ3号ははじめて月の裏側の写真を撮影し、伝送しました。
円筒形をした同機は地球から月へ8の字飛行をするように打ち上げられ、月面には最接近時で6200キロメートルまで近づき、ちょうど太陽が当たる時に裏側を回る計画でした。
10月7日、40分間に29枚の写真が撮影されました。ルナ3号の中で現像された写真はスキャンされ、このうち17枚がファクシミリとして10月18日に伝送されました。
写真の画質はよくありませんでしたが、コンピューター処理によって、月の裏側は表側と異なり高地が多いということがわかりました。2つの黒っぽい地域はそれぞれモスクワ海、夢の海と名付けられました。

ルナ4号
打ち上げ日: 1963年4月2日
重量: 1422.00キログラム
月周回軌道にのせ、観測機器を月面に降ろすことを意図していましたが失敗し、月から8336.2キロメートルの点を通過しました。

ルナ5号
打ち上げ日: 1965年5月9日
重量: 1474.00キログラム
月軟着陸に必要な調査を目的としていましたが、逆推進ロケットが不具合をおこし、雲の海に衝突しました。

ルナ6号
打ち上げ日: 1965年6月8日
重量: 1440.00キログラム
観測機器を月面下ろすことを意図していたようですが、中間軌道修正を失敗し、月から159,612.8キロメートルの点を通過しました。

ルナ7号
打ち上げ日: 1965年10月4日
重量: 1504.00キログラム
月面軟着陸を目指していましたが、逆噴射と逆推進ロケットの操作が早すぎたため、嵐の海に衝突しました。

ルナ8号
打ち上げ日: 1965年12月3日
重量: 1550.00キログラム
月面軟着陸を目指していましたが、今度は逆噴射が遅く、嵐の海に衝突しました。

ルナ9号
打ち上げ日: 1966年1月31日
重量: 1580.00キログラム
ルナ9号ははじめて軟着陸を成功させました。
着陸部分は重量99キログラムで、1966年2月3日に嵐の大洋に着陸後、付近の岩の様子や1.4キロメートル離れた地平線のパノラマ画像を伝送しました。

ルナ10号
打ち上げ日: 1966年3月31日
重量: 540.00キログラム
ルナ10号は初めての月周回衛星です。月軌道には4月4日に投入されました。
観測装置として
  • 0.3〜3MeVガンマ線スペクトロメーター
  • 隕石検出器
  • 太陽プラズマ研究のための装置
  • 月からの赤外線放射計測と月の放射環境観測のための装置
を搭載していました。また軌道から月の重力場についても研究されました。
5月30日に通信が途絶えるまで460周回しました。

ルナ11号
打ち上げ日: 1966年8月24日
重量: 3616.00キログラム
8月28日に月周回軌道に投入されました。観測対象は
  • 月の化学組成を決定するための月面のガンマ線・X線放射測定
  • 重力異常
  • 月付近の隕石流
  • 月付近の強粒子線の強度
でした。10月1日に電源が不具合を起こすまで277周回しました。

ルナ12号
打ち上げ日: 1966年10月22日
重量: 1620.00キログラム
10月25日に月軌道に投入され、最大解像度14.9〜19.8メートルで写真を撮影、伝送しました。ただし、画像数は知られていません。
1月19日に通信が途絶えるまで、602周回しました。

ルナ13号
打ち上げ日: 1966年12月21日
重量: 1700.00キログラム
12月24日、嵐の大洋地域に軟着陸しました。着陸4分後には通信を開始し、25日、26日には異なる太陽角度での付近のパノラマ映像をそれぞれ100分間で送ってきました。探査機は他に、月面の物性と放射線環境を測定する装置も搭載していました。
データ取得は12月頃に途絶えたと思われています。

ルナ14号
打ち上げ日: 1968年4月7日
重量: 1700.00キログラム
4月10日に月軌道に入りました。探査機の構成はルナ10号と同じで、地球と月の質量の相互作用研究用のデータ取得、月重力場の研究、探査機の通信機器の性能試験、太陽からの荷電粒子と宇宙線の測定などを行いました。

ルナ15号
打ち上げ日: 1968年7月13日
重量: 2718.00キログラム
7月21日に月面に衝突するまでに52周回し、月周辺の空間、重力場、月の岩石の化学組成の研究を行い、月面の写真を撮影しました。

ルナ16号
打ち上げ日: 1970年9月12日
重量: 5600.00キログラム
はじめて月着陸したロボットで、アポロ11号、12号に続き、旧ソ連にとって初めてのサンプルリターンミッションでした。
探査機は、降下ステージと上昇ステージの2段で構成されており、降下ステージは上昇ステージの打ち上げ台も兼ねています。上昇段には円筒形の密封ソイル試料コンテナが再突入カプセルの中に入っています。降下段にはカメラ、放射・温度モニター、通信システム、月土壌サンプルを取るためのドリル付きアームが搭載されていました。
9月17日に月周回軌道に入った同機は、周回軌道から重力場を研究した後、9月20日、月面での日没の60時間後に豊かの海に着陸しました。初めての夜間着陸でした。
26時間25分後、上昇ステージは101グラムの試料を載せて離陸し、下降ステージはそのまま温度などのデータを測定し続けました。再突入カプセルは9月24日、カザフスタン領内に着地しました。

ルナ17号
打ち上げ日: 1970年11月10日
重量: 5600.00キログラム
ルナ17号は11月15日に月周回軌道に入り、その後、雨の海に着陸しました。探査機から8輪駆動車ルノホート1号(Lunokhod 1)が下ろされました。
ルノホート1号はアンテナ・テレビカメラ・土壌の性質を測る装置・X線スペクトロメーター・X線望遠鏡・宇宙線検出器等を搭載し、1971年10月4日まで運用されました。
移動距離は10540メートルで、2万以上のテレビ画像と200以上のパノラマ画像を送信し、500回の土壌試験を行いました。

ルナ18号
打ち上げ日: 1971年9月2日
重量: 5600.00キログラム
9月7日に月軌道に投入され、54周回した後、着陸に入りましたが、9月11日、北緯3度34分、東経30分の地点に衝突しました。

ルナ19号
打ち上げ日: 1971年9月28日
重量: 5600.00キログラム
月軌道には10月3日に到着し、月重力場と質量集中(マスコン)の位置を詳細に研究した他、放射線環境の測定、テレビカメラでの撮影も行われました。

ルナ20号
打ち上げ日: 1972年2月14日
重量: 5600.00キログラム
月軌道には2月18日に投入され、2月21日にアポロニウス高地と呼ばれる、豊かの海の近くの地域に軟着陸しました。これはルナ16号の衝突地点から120キロメートル離れた場所です。30グラムの試料を採集し、再突入カプセルは旧ソ連領内に2月25日に着地。次の日回収されました。

ルナ21号
打ち上げ日: 1973年1月8日
重量: 4850.00キログラム
2番目の月面ローバールノホート2号(Lunokhod 2)を搭載した21号の目的は、
  • 月面写真の撮影
  • 周辺光のレベル測定(月からの天文観測の可能性を調査するため)
  • 地球からのレーザー測距のためのプラットフォーム設置
  • 太陽X線観測
  • 局所的な磁場の計測
  • 表面物質の物理的な性質の調査
でした。
1月12日に、月周回軌道に入り、1月15日に北緯25.85度、東経30.45度の地点に着陸しました。
ルノホート2号は夜間は放射性元素を用いた熱源で保温しながら4ヶ月間運用され、丘がちな高地を含む37キロメートルを走行、86枚のパノラマ画像と8万枚以上のテレビ画像を送信してきました。6月4日に計画は完了したと報告されました。

ルナ22号
打ち上げ日: 1974年5月29日
重量: 4000.00キログラム
22号は月周回ミッションで、写真撮影・磁場の計測・月面の組成を知るためのガンマ線放射計測・微小隕石及び宇宙線の測定を目的としていました。月円軌道には6月2日に投入され、18ヶ月の間に、様々な実験のために何度も軌道修正が行われ、一番低いときには高度25キロメートルまで月に接近しました。

ルナ23号
打ち上げ日: 1974年10月28日
重量: 5600.00キログラム
月面着陸およびサンプルリターンを計画していました。しかし、危難の海に着陸する時点で探査機が損傷し、サンプル採集装置が使えなかったため、サンプルは回収できませんでした。通信だけは3日間行われました。

ルナ24号
打ち上げ日: 1976年8月9日
重量: 4800.00キログラム
ルナ・シリーズの最後の探査機で、旧ソ連としては3回目のサンプルリターンミッションでした。同機は危難の海の、ルナ23号が着陸した場所から数100メートルほど離れたところに着陸し、170グラムのサンプルを8月22日に無事地球に持ち帰りました。

■参考資料

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