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中国の有人宇宙活動と月探査

2003年10月、中国のロケット「長征2号F」で打ち上げられた宇宙船「神舟5号」は、宇宙飛行士を乗せ、地球を周回することに成功しました。これにより、中国は旧ソ連、アメリカに続いて、自国のロケットで有人飛行を達成した、3番めの国となりました。

中国は有人宇宙飛行を進めると同時に、月探査ミッションを計画・推進しています。中国では1993年に航空宇宙工業部(MASI)が中国国家航天局(CNSA)、中国宇宙工業社(CNSC)、中国航空工業社(AIC)に分割され、現在では中国国家航天局 (CNSA)を中心に宇宙開発が進められています。

中国は1950年代末から宇宙開発を本格的に始め、70年に「長征1号」ロケットで初めて人工衛星の打ち上げに成功しました。その後、有人宇宙開発を目指して宇宙船の開発を行ってきました。中国は有人宇宙開発を国際的地位を高めるための手段と考えています。

1999年11月20日、「神舟号」と名付けられた有人飛行のための実験機が無人で打ち上げられました。これは新型の長征2号F型ロケットで打ち上げられ、21時間あまり地球を周回した後、翌日には内モンゴル自治区に着陸しました。
2001年1月10日には2回目の無人宇宙船の打ち上げを成功させました。この「神舟2号」は1号機よりも軽量で技術面でも向上しています。無人で打ち上げられたものの、船内には宇宙飛行士3人分の座席が設けられていました。
その後、2002年3月25日には「神舟3号」、2002年12月30日には「神舟4号」を打ち上げ、着実に実績を重ねた上で、ついに2003年10月15日、「神州5号」による有人飛行に成功したのです。

中国は宇宙開発計画の次の目標として、自国での月探査を掲げています。中国の月探査は3段階の計画からなっています。

  1. 周回…1つ、または2つの衛星により、月を周回して探査を行う。現在進められている「嫦娥1号」がこの段階。
  2. 軟着陸…1.の段階を元に、月面への着陸を行う。計画では2010年頃を目標とする。
  3. サンプルリターン…月面から地球へ物質を持ち帰る。2017年頃を目標とする。
第2段階以降についての具体的な計画などについては明らかになっていませんが、いくつかの報道などの情報によると、軟着陸探査は2012年、サンプルリターンが2017年、そして月面有人基地の構築を2020年に行うことが計画されているといわれています。



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