人類が最初の月基地の建設を開始してから70年後にはロケットも強力なものになり、より簡単に月面に物資を持っていくことができるようになるでしょう。
このころに建設される月面基地は、地球からロケットで運ぶだけでなく、月面の資源を使ってコンクリートの製造も行うようになります。このコンクリートを使って、人類は月面に住むために必要な居住モジュールをはじめ様々な設備を建設するでしょう。


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居住モジュールは増築が容易な六角形構造を基本とし、半地下方式のドーム形状になるかもしれません。このモジュールをつなぎ合わせて基地の基礎とします。離れたモジュールや施設とはチューブで結ばれ、人がその中を行き来するとともに、電力や通信ケーブルも設置されます。
地球からの旅は、一度地球の上空の宇宙ステーションで月面行きロケットに乗り換えて行くことになります。空気のない月面ではロケットの形は構造剥き出しの無骨なものになるでしょう。また、重力の少ない月面では地球の6分の1の推力のロケットでよく、大きさのわりには小さいエンジンになるでしょう。このロケットで離発着して、資源や人を輸送します。
月面で採掘された資源を宇宙空間に運ぶために、マスドライバーが建設されます。これはリニアモーターのカタパルトで輸送するものを秒速約2kmに加速して宇宙空間に放り投げてしまうものです。月面には空気がないのでこれだけで月の周回軌道に乗ることができます。
基地からは別の場所に出かけるための月面バスが飛びかうでしょう。バスといっても立派なロケットで、飛行機の感覚で月面上を移動することができます。また、近い場所には様々なタイプの月面車で出かけて行くことになるでしょう。
100年後の月面基地のエネルギーには核融合発電が完成して使われているかもしれません。この場合でも雨や曇りのない月面では太陽電池も積極的に利用されるでしょう。
きっとその頃は、地球から月に観光旅行で行けることになっているでしょう。

 


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